2022年 Accept論文

Serum angiopoietin-2 levels predict regression of M2BPGi-based liver fibrosis after hepatitis C virus eradication by direct-acting antiviral agents

受理日:

2022年7月25日

Authors:

Takanori Suzuki, Kentaro Matsuura, Yoshihito Nagura, Shintaro Ogawa, Kei Fujiwara, Shunsuke Nojiri, Takehisa Watanabe, Hiromi Kataoka, Yasuhito Tanaka

 雑誌名

Hepatology Research

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主に血管内皮細胞で産生され、血管新生を促進する糖タンパク質であるAngiopoietin-2(Ang-2)は、最近、肝線維化の促進や肝発癌に関わることが報告され注目されています。肝線維化が高度に進展したC型慢性肝炎患者の抗ウイルス療法前およびウ
イルス排除(SVR)後の保存血清を用いて、血清Ang-2値がSVR後の肝線維化改善予測に有用であることを報告しました。本研究の論文作成に関してはcorresponding authorの松浦先生をはじめ共著者の方には御指導を頂き、深謝申し上げます。(鈴木)

治療の進歩により、ほぼ100%ウイルス排除が得られるようになったC型肝炎領域において、肝線維化進展例におけるSVR後の肝線維化の改善、肝発癌については、大変重要な検討課題となっています。本研究により、血清Ang-2値がSVR後の肝線維化の改善に関連するといった興味ある知見を得ました。今後、Ang-2の肝線維化および肝発癌分子機構における役割が明らかになることが期待されます。なお、本研究は、大阪大学の竹原徹郎教授を代表とするAMED研究班の個別分担研究の一環として行った研究です。(松浦)

 

Optimal Endoscopic Drainage Strategy for Unresectable Malignant Hilar Biliary Obstruction. 

受理日:

2022628日 

Authors:

Itaru Naitoh, Tadahisa Inoue

 雑誌名

Clinical Endoscopy

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切除不能悪性肝門部胆管狭窄に対する内視鏡的ドレナージに関するreviewのお話を頂きましたので、現在のOptimal Endoscopic Drainage Strategyについて、愛知医大肝胆膵内科の井上匡央先生と一緒にreviewさせて頂きました。(内藤)

 

Aseptic abscess syndrome with ulcerative colitis and pyoderma gangrenosum. 

受理日:

2022年6月16日

Authors:

Ozeki K, Tanida S, Kataoka H.

 雑誌名

Clin Gastroenterol Hepatol.

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潰瘍性大腸炎には約40%の患者に腸管外兆候といわれる種々の症状が出現することが知られております。今回は、Aseptic Abscess Syndrome(AAS)といわれる稀な病態に遭遇して治療する機会がありましたので報告させていただきました。AASの明らかな病因は不明ですが、脾臓や肝臓を中心に全身の軟部組織に無菌性膿瘍が発症する病態です。今回は臀部の筋肉内に多発膿瘍形成を認めました。膿瘍からの細菌培養では菌の検出はされず抗生剤は全く無効です。ステロイドをはじめとした免疫統御療法に速やかな反応を示します。このような病態を理解していないと無効な抗生剤治療を繰り返すことになるために臨床家が知っておくべき貴重な症例提示と考えられます。現在、炎症性腸疾患患者数が右肩上がりに上昇しており炎症性腸疾患専門医の育成が名古屋市立大学でもできるように努めてまいりたいと思っております。(尾関)

 

A Case of Concomitant Pancreatic Ductal Adenocarcinoma and Type 1 Autoimmune Pancreatitis: A Potential Issue in the Diagnosis of Carcinoma by Endoscopic Ultrasound-guided Fine-needle Biopsy

受理日:

2022年6月5日

Authors:

Kenta Kachi, Itaru Naitoh, Tesshin Ban, Kazuki Hayashi, Michihiro Yoshida, Yasuki Hori, Makoto Natsume, Akihisa Kato, Yusuke Kito, Kenta Saito, Yoichi Matsuo, Hiroyuki Kato, Aya Naiki-Ito, Satoru Takahashi, Kenji Notohara, Hiromi Kataoka

 雑誌名

Internal Medicine

コメント

膵癌(PDAC)と1型自己免疫性膵炎(AIP)の臨床所見および画像所見は類似していることが多く、鑑別診断は時として困難です。超音波内視鏡下穿刺生検法(EUS-FNB)を用いてAIPと診断した後、PDACも併発していたことが判明した症例を経験しました。両者の同時発症は非常に稀ですが、EUS-FNB によりAIPの組織学的所見を呈した症例においてステロイド治療を行った場合も、PDAC併存の可能性を考慮してフォローアップを行うことの重要性を報告しました。論文作成の御指導を頂いた内藤先生に深く御礼申し上げます。(加地)

 

Class III β-Tubulin Expression is of Value in Selecting Nab-Paclitaxel and Gemcitabine as First-Line Therapy in Unresectable Pancreatic Cancer

受理日:

2022年5月13日

Authors:

Akihisa Kato, Itaru Naitoh, Aya Naiki-Ito, Kazuki Hayashi, Fumihiro Okumura, Yasuaki Fujita, Hitoshi Sano, Yuji Nishi, Katsuyuki Miyabe, Tadahisa Inoue, Atsuyuki Hirano, Hiroki Takada, Michihiro Yoshida, Yasuki Hori, Makoto Natsume, Hiroyuki Kato, Satoru Takahashi, Hiromi Kataoka

 雑誌名

Pancreas

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現在,切除不能膵癌に対するfirst-line regimenの選択に明確な基準はありません.GEM+nab-PTX療法もしくはFOLFIRINOX療法を受けた方のEUS-FNA検体を用いて,classⅢβ-tubulin(TUBB3)染色が化学療法の効果予測となり得るか検討しました.今後first-lineの選択の一助となる可能性を見出すことが出来ました.FNA検体という微小かつ貴重な検体の使用にご協力頂いた関連病院の先生方をはじめとする共著の先生方に厚く御礼申し上げます.(加藤)

 

Serum miR-192-5p levels predict the efficacy of pegylated interferon therapy for chronic hepatitis B

受理日:

2022年2月14日

Authors:

Yoshihito Nagura, Kentaro Matsuura, Etsuko Iio, Koji Fujita, Takako Inoue, Akihiro Matsumoto, Eiji Tanaka, Shuhei Nishiguchi, Jong-Hon Kang, Takeshi Matsui, Masaru Enomoto, Hiroki Ikeda, Tsunamasa Watanabe, Chiaki Okuse, Masataka Tsuge, Masanori Atsukawa, Masakuni Tateyama, Hiromi Kataoka, Yasuhito Tanaka

 雑誌名

PLOS ONE

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B型慢性肝炎に対するPeg-IFN療法における治療予測因子として血清中のmiRNA発現レベルを検討した他施設共同研究の報告です。本研究の論文作成に当たって松浦先生をはじめ共著者の方には多大なるご指導を頂き、深く御礼申し上げます。(名倉)

本論文により無事学位を取得され、大変おめでとうございます。学位申請書類提出期限の4時間前に論文がアクセプトされ、書類を提出したという(持っている)名倉先生らしさを見せていただきました。大学院時代のメインの研究論文も仕上げて「真の卒業」としましょう。(松浦)

 

Clinical usefulness of a novel high-sensitivity hepatitis B core-relatedantigen assay to determine the initiation of treatment for HBV reactivation

受理日:

2022年3月19日 

Authors:

Takanori Suzuki, Takako Inoue, Kentaro Matsuura, Shigeru Kusumoto, Shinya Hagiwara, Shintaro Ogawa, Shintaro Yagi, Atsushi Kaneko, Kei Fujiwara, Takehisa Watanabe, Katsumi Aoyagi, Yukitomo Urata, Akihiro Tamori, Hiromi Kataoka, Yasuhito Tanaka

 雑誌名

Journal of Gastroenterology

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最近開発された高感度B型肝炎ウイルスコア関連抗原(HBcrAg)測定系を用いてB型肝炎再活性化診療における有用性を検討した多施設共同研究の報告です。本測定系は2022年4月から保険適応の予定であり、今後B型肝疾患において広く用いられると考えられます。本研究の論文作成に関しては松浦先生をはじめ共著者の方には丁寧かつ粘り強い御指導を頂き、深謝申し上げます。また、別のB型肝炎再活性化に関する名市大関連病院の多施設共同研究についても、現在論文作成中であり、この場をお借りし、ご協力いただいております関連病院の先生方にも感謝申し上げます。(鈴木)

非常に貴重な臨床データおよび検体を用いた大変重要な報告です。データの見せ方、論文の構成が難しい内容でしたが、良く仕上げて頂いたと思います。本高感度HBcrAg測定系は、今後HBV再活性化診療のみならず、核酸アナログ製剤投与中のHBV複製能の評価、肝発癌リスクの予想などにおいてより広く用いられ、本論文は数多く引用されると思われます(松浦)

A 3-Fr microcatheter is suitable for a 0.018-inch guidewire during endoscopic ultrasound-guided biliary drainage

受理日:

2022年3月18日 

Authors:

Akihisa Kato, Makoto Natsume, Michihiro Yoshida, Katsuyuki Miyabe, Yasuki Hori, Itaru Naitoh, Kazuki Hayashi

 雑誌名

Endoscopy E-videos

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2-3mmと拡張の乏しい胆管をターゲットとしたEUS下胆道ドレナージ(EUS-BD)の際には,22G穿刺針+0.018インチガイドワイヤーの組み合わせが有用であるとされ,デバイスの細径化が近年進んでいます.しかし非常に細い0.018インチガイドワイヤーに適した造影カテーテルが存在しないという問題も新たに生じています.そこで吉田先生がハナコメディカルと共同開発した3Frマイクロカテーテルこそが0.018インチガイドワイヤーに適したカテーテルであることを提案し,EUS-BDに有用であった症例2例と併せて動画で報告しました.(加藤)

 

An endoscopic tapered sheath-assisted removal of a proximally migrated pancreatic stent.

受理日:

2022年1月20日 

Authors:

Akihisa Kato, Makoto Natsume, Michihiro Yoshida, Katsuyuki Miyabe, Yasuki Hori, Itaru Naitoh, Kazuki Hayashi

 雑誌名

Endoscopy E-videos

コメント

大内視鏡用イントロデューサー「EndoSheather」の魅力にはまり,第三弾.今回は膵管内迷入ステントの除去に難渋した症例に対して,トラブルシューティング用のデバイスとして応用し,華麗にステント除去が成功した一例を動画と共に報告しました.SpyGlass経口膵管鏡がない施設でのトラブル解決にも貢献できるものと信じています.(加藤)

 

The risk analyses of lymph node metastasis and recurrence for submucosal invasive colorectal cancer: a novel criteria to skip completion surgery

受理日:

2022年2月4日 

Authors:

Takanori Ozeki, Takaya Shimura, Tomonori Ozeki, Masahide Ebi, Hiroyasu Iwasaki, Hiroyuki Kato, Shingo Inaguma, Yusuke Okuda, Takahito Katano, Hirotada Nishie, Satoru Takahashi, Hiromi Kataoka

 雑誌名

Cancers

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大腸SM癌は、同時性リンパ節転移や再発が少ないながら認められるため、EMRやESDなどで内視鏡的に切除できた場合でも、現在の基準にてリンパ節転移のリスクを有する場合(high-risk)にはリンパ節郭清を伴う外科的な切除が勧められています。しかし、手術が行われたhigh-riskの大腸SM癌の短期および長期予後を検討することで、現在は手術が勧められている症例のなかにも、リンパ節転移や再発の危険性が極めて低い症例が存在し、手術を回避できる可能性が認められました。その結果から大腸SM癌に対する手術適応の新しい基準を提案し、報告いたしました。この基準は、内視鏡的治療の適応を拡大するものであり、近年求められている低侵襲治療へのニーズに合致していると考えております。本研究の企画立案および論文作成において丁寧なご指導をいただきました志村先生をはじめ、共著の先生方に心よりお礼申し上げます。(尾関貴)

尾関先生の大学での仕事の集大成であり、Top journalのMajor ReviseからのRejectにはじまり、彷徨いかけましたが、今回無事アクセプトされました。個人的には本研究の結果は大変有用なデータであると考えており、すでに当院の日常臨床での追加手術の決定の際にも本基準を利用しており、今後の汎用が期待されます。(志村)

 

 Characteristic endoscopic findings of gastrointestinal malignant lymphomas other than mucosa-associated lymphoid tissue lymphoma

受理日:

2022年1月15日 

Authors:

T.Kanno, T. Katano, T. Shimura, R. Nishigaki, Y. Kojima, M. Sasaki, Y. Okuda, N. Sugimura, S.Fukusada, Y. Mizuno, H. Iwasaki, H. Nishie, M. Tanaka, K. Ozeki, E. Kubota, S. Tanida, H. Kataoka

 雑誌名

Acta Gastro-enterologica Belgica

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消化管悪性リンパ腫における肉眼的分類に関してはその症例数の少なさ、形態の多様性から確立した分類は未だ存在しないのが現状です。その内視鏡像を簡潔に分類する試みとして報告させていただきました。ご指導頂きました片野先生はじめ共著の先生方に心よりお礼申し上げます。(管野)

大学院生・管野先生の初のfirst authorの論文です。消化管悪性リンパ腫の内視鏡像を解析し、シンプルな肉眼分類を提案しました。今後も益々の活躍を期待しています。(片野)

 

A novel urinary microRNA biomarker for early detection of the colorectal cancer

受理日:

2022年1月14日 

Authors:

Hiroyasu Iwasaki, Takaya Shimura, Mika Kitagawa, Tamaki Yamada, Ruriko Nishigaki, Shigeki Fukusada, Yusuke Okuda, Takahito Katano, Shin-ichi Horike, Hiromi Kataoka

 雑誌名

Cancers

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大腸癌のスクリーニング検査として便潜血法が確立されていますが、早期の病変が指摘できなかったり、便の取り扱いが困難であったりする問題点もあります。そこで世界初の尿中miRNAを用いた新規大腸癌診断バイオマーカーを開発し、報告いたしました。それぞれ200例を越える大腸癌患者、健常者を用いた研究より樹立されたこのバイオマーカーは、Stage 0/Iの早期癌も診断可能であることから、全世界的な問題である大腸癌死亡率の低下に寄与できる可能性があります。これで当教室から食道癌、胃癌、大腸癌の尿中miRNAバイオマーカーの報告が揃いました。ご指導頂きました志村先生はじめ共著の先生方に心よりお礼申し上げます。(岩崎)

本研究ふくめ、尿中miRNAバイオマーカー開発を推進し、3つの国際特許出願に大きく貢献をしてくれました。今後の実用化にむけて、さらなる活躍を期待しています。(志村)