学生・研修医の皆様へ

1.はじめに

名古屋市立大学消化器・代謝内科学では消化器内科、内分泌・糖尿病内科研修希望者の見学、研修、入局を積極的に受け入れております。消化器内科領域においては日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会、日本肝臓病学会、内分泌・糖尿病内科領域においては日本糖尿病学会、日本内分泌学会の専門医を取得するために研鑽を積まれたい方、両領域における先進医療の発展に携わりたい方など、その目的に応じ最良のプログラムを提供しております。また、大学院に入学し、学位取得と専門医取得を同時に進めることも可能です。

2.名古屋市立大学消化器・代謝内科学の特徴

名古屋市立大学消化器・代謝内科は消化管グループ、胆膵グループ、肝臓グループ、内分泌・糖尿病グループに分かれて臨床を行っております(詳細はグループ紹介参照)。臨床研究に関してはグループに分かれて行っておりますが、基礎研究に関してはグループの垣根はなく、横断的に行っております。それぞれの分野の専門医が多数在籍していますので、臨床、研究とも十分な指導が可能です。

3.臨床研修について

名古屋市立大学消化器・代謝内科学は名古屋市内及び愛知県、岐阜県、三重県に多数の関連病院を擁しております(関連施設参照)。これらの関連病院は急性期病院、慢性期病院、消化器内科、一般内科など様々な特徴を持った病院です。大学病院は関連病院との間で研修内容の協力を行っており、希望に応じて一定期間ごとの研修病院の変更が可能です。初期研修後、消化器、代謝内分泌の専門的な研修を行った後、他の関連病院での研修や大学院への進学が可能です。当科では名古屋市立大学病院だけではなく、関連病院の見学も併せて随時受け付けています。

4.大学院について

名古屋市立大学消化器・代謝内科学は大学院生を積極的に受け入れています。医学はサイエンスであると考えており、リサーチマインドを持った医師の育成という点からも大学院医おける研究というのは重要と考えてります。当科では、グループの垣根を越えた研究を行っており、多数の研究が行われており、十分な大学院生の指導が可能です。当科では、初期研修を終えてから数年間の専門領域で臨床の研鑽を積んだ後に、大学院に入学して医学博士の習得を目指す方が多数です。その後も留学も積極的に行っており、多数の留学経験者が在籍しています。大学院卒業後は大学あるいは関連病院で、もう一度、臨床一般あるいは消化器領域全般を勉強しなおす期間を持てるようにしています。大学院の4年間で臨床レベルが落ちてしまうと心配される方もおられるかと思いますが、多数の関連施設における専門医のサポートが充実しており、懸念することは全くありません。

 

消化器内科関連病院研修system

初期研修~内科・消化器専攻医

①研修医2年
②内科専攻医3年(消化器内科1-2年)+消化器内科専攻1-2年
 消化器内科3年間の研修を目安とし、合計6-7年の初期研修を行う。

上記研修終了後、下記3コースの中から1コースを選択する。

A. 大学院コース

③中小規模病院1年間(社会人大学院1年)
④大学3年間研究(大学院2-4年生)
⑤大学臨床2年間(消化管、胆膵、肝臓グループからspecialtyを選択)

B. 大学臨床コース

③中小規模病院2年間
④大学臨床2年間(GI、胆膵、肝臓グループからspecialtyを選択)

C. 関連病院臨床コース

③中小規模病院2年間
④大規模病院

各コース終了後は、大学勤務、関連病院勤務、留学などから、本人の希望に応じて選択を行う。

 

教授から学生・研修医の皆様へのmessage

医師として尊敬されるために

医師という職業は、周囲から(少なくとも)ある程度の尊敬を集めることができなければ、とても続けていけるものではありません。臨床で最も重要なのは人格であるという意見は、おそらく正しい。大変難しいことですが、人間として、医師として、何が立派なことなのかを常に考えて精進していくことがどうしても必要になります

医学はやはりサイエンス

医師に必要なのはむしろ文系の力であると言うのと同じぐらいの力強さを持って、医学はサイエンスであると言わなければならない。サイエンスの理解できない医師は、どうしても視野が狭くなってしまう。

エビデンスは自分で作れ!

日本的な文献的エビデンスのみを重視するやり方では、「目の前にいるこの患者さん」という視点を見失ってしまう。新しい医療を展開しようとすれば、必ず必要なエビデンスは何であるかと考えることになる。エビデンスを自ら創っていく過程を知ってこそ本当のEBMが見えてくる。

教科書を書くのは君だ!

目まぐるしく進歩する医学に、いつまでも学生と同じ気持ちで臨んでいても、決して追いつくことはできない。医師として本当の意味で進歩するには、自らが新しい医療を創っていくのだという意欲をもち、真摯に努力することが非常に重要なのです。

日本的な文献的エビデンスのみを重視するやり方では、「目の前にいるこの患者さん」という視点を見失ってしまう。新しい医療を展開しようとすれば、必ず必要なエビデンスは何であるかと

卒後研修、後期研修、大学での研究生活、海外留学、大学病院、関連施設、関連教育病院のことなど、何でもお気軽にご連絡下さい。

消化器・代謝内科学教室では初期研修を、愛知県を中心とした東海地方で行いたい全国の医学生の皆さんや、将来就職先として当地方を希望している若手医師の皆さんからの連絡を待っています。